どうも。アートの世界を探検しつつ、自分でも絵を描いてるSai(@saisei_to_hakai)です。
イタリア・ミラノのアーティスト、Marco Mazzoni(マルコ・マッツォーニ)についてお伝えします。
【気になる美術アーティストを調査】Marco Mazzoni(マルコ・マッツォーニ)
Marco Mazzoni(マルコ・マッツォーニ)は、イタリア・ミラノを拠点とするアーティストです。
ほぼ色鉛筆だけを使って、イタリアの民間伝承を元にした世界や自然サイクルを描いています。
- 1982年生まれ
- 14歳のとき、友人からロックアルバムのジャケットを作るように頼まれてから芸術に興味を持つ
- この頃はKornやJack Off Jillのアルバムジャケットを見てヒントを得ながら絵を描いていた
- 2007年にミラノの芸術アカデミーで絵画の学位を取得
- サルデーニャ島の出身だった母方の文化に興味を持ち、インスピレーションを得る
- 「Poucette」という絵本も出版している
Marco Mazzoni(マルコ・マッツォーニ)の作風
彼の最もよく描くモチーフは、顔のない女性と動植物。意識的に目を描かないため、肖像画ではなく静物画と感じられるよう意図されています。
16〜18世紀のサルデーニャ島の文化(薬草医の伝統、魔法、呪い、治癒する神秘的な女性たちなど)に影響を受けているもよう。
「私の一連の作品は、歴史を通じて女性を癒してきた遺産へのオマージュ」だそうで。
彼のドローイングは明暗が重なり合う複雑な階層を持っていて、強烈で奥深い輝きを生み出す。「女性が自然と完全に調和して、すべてをコントロールする瞬間を描いた作品を描く」とのこと。
サルデーニャの信仰と民間伝承
マルコ・マッツォーニは、サルデーニャの信仰に従って、誘惑し、魅了し、呪い、そして癒す女性像、ヤナスとコーガで構成されるイタリアの民間伝承に基づいた世界を織り上げています。
彼の作品はヒーラーの秘術へのオマージュです。それぞれの絵には、ストーリーを伝える比喩がたっぷりと含まれています。
自然のサイクルを暗示する円形の構図には、薬用植物やリゼルグイン効果のある植物、花粉を媒介する蝶やその蜜を吸う鳥が描かれており、葉と羽の間に隠れて、偏見のために官能性と知識を隠さざるを得なくなった女性たちの顔が浮かび上がります。
宗教によって押し付けられ、薬草医、薬草学者であるがゆえに魔術の罪で告発される。女性の治療者や助産師はコミュニティ内で重要な役割を果たしていました。彼らは尊敬される女性像であり、薬草の知識が彼女たちに力を与え、教会と中世国家はそれを妨げようとしました。
反宗教改革の到来により、ハーブで治癒する人々に対する態度は厳しくなりました。教会当局は、女性が実践する民間療法と男性が実践する伝統医学の間に修復不可能な亀裂を生み出し、治療法の監視を実施しました。
マルコ・マッツォーニは、動植物に囲まれた女性の顔という最もよく知られた主題を展開することで、女性と植物の相互作用の重要性を強調し、それをアイコンにしています。
彼は、彼女の最も内側の認識、日記のページに走り書きされた記憶、「ありえない」動物の想像力豊かなビジョン、幻覚旅行の恍惚とした探求の成果を明らかにします。
マルコ・マッツォーニは目を描いていないので、鑑賞者はこの作品を肖像画ではなく、すべての要素が等しく重要である静物画であると見なします。
マルコ・マッツォーニまとめ
というわけで、イタリアの民間伝承を描くマルコ・マッツォーニについてお伝えしました。
彼の魅惑的な絵画は、これからも世界中の愛好家を魅了し続けることでしょう。
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